顔面神経麻痺の基礎知識
顔面神経麻痺の検査
顔面神経麻痺の診断で重要なことは顔面神経のどこの部分に、どのような障害があって麻痺が起きているのかを知ることです。これには、どのような症状を伴うかによって、顔面神経のどこの部分に障害が起きているのかをある程度予測をします。
そのため、顔面神経麻痺の検査は下記の項目について行います。(なお、1から3までの検査は主に耳鼻科で行われます)
- 涙液量測定
- あぶみ骨筋反射、標準的な聴力検査のインピーダンスオーディオのあぶみ骨筋検査
- 味覚検査、唾液腺機能検査(唾液量測定)
- 顔面の動きの検査(顔面の動きを観察し、正常と比べてどの程度麻痺があるかを数値化して麻痺の程度を診断します)
これ以外では、NET検査(神経興奮性検査のことで顔面神経の生死を判定する)、耳のレントゲン、CTやMRIなどの画像検査などを行うこともあります。
また、表情筋麻痺に関しては、麻痺スコアにより数値化して、麻痺の程度と回復の状態を判定します。いろいろな表情がスコア化されていますが、以下の10項目が評価対象になります。主にベル麻痺、ハント症候群の麻痺の程度と回復判定に用いられるために作られました。
- 顔の緊張度合い(普通の顔で)
- 額のしわ寄せ
- 軽く眼を閉じる
- 強く眼を閉じる(完全閉眼)
- 瞬き
- 鼻のしわ寄せ
- 「イー」という(両口角を外側へ広げる)
- 口笛を吹く
- 頬をふくらませる
- 下口唇の左右への可動
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