顔面神経麻痺の種類
急性顔面神経麻痺は、回復性麻痺と非回復性麻痺に分類されます。急性麻痺の場合、回復性および非回復性のいづれにしても、早く治療した方が回復の可能性は高くなります。以下に、非回復性の急性顔面神経麻痺について説明します。(回復性の急性顔面神経麻痺についてはこちらをご参照ください)
非回復性の急性顔面神経麻痺
急性顔面神経麻痺の非回復性麻痺とは、手術や外傷などにより、顔面神経が完全に切断されてしまったり、表情筋が切除されたことにより発症した麻痺のことで、これらは薬物療法で回復する可能性の高いベル麻痺などと区別するために、非回復性麻痺と呼ばれ、保存療法(薬剤投与など)では回復する見込みのない麻痺を指します。
例えば、腫瘍摘出術後や外傷などで、明らかに顔面神経の断裂・欠損がある場合、筋肉は神経が遮断されてから6-12ヶ月で萎縮してしまいます。一方、顔面は血流が良いため、2年くらいまでは筋肉の回復が可能と言われますので、なるべく早期(6か月以内)に神経移植などを行うことで、顔面の筋肉が再び動くようにします。なお、早く治療した方が回復の可能性は高くなります。
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