顔面神経麻痺の治療

星状神経節ブロック

 急性顔面神経麻痺に対する治療の一つである星状神経節ブロックは、虚血の改善、むくみの改善、炎症を抑えることを目的としています。星状神経節とは、頚部にある交感神経節のことですが、この神経をブロックすることで、顔面神経麻痺の病変部の血流が良くなり症状を改善させます。

 また、急性期においては、できるだけ早期の治療が効果的で、顔面神経麻痺が重度の患者さんには入院してもらい、発症から14日以内は1日1~2回、星状神経節ブロックを行います。外来通院の場合が、3週間までは1日1回連日行い、その後は、症状に合わせて治療を行います。ブロック注射の合併症として血腫がありますので、抗凝固薬や抗血小板薬を服薬している患者に対しては禁忌となります。

 この方法は、ベル麻痺やハント症候群に対して古くから麻酔科(ペインクリニック)で行われてきましたが、効果に対する科学的な評価がされていないので、最近では不必要と言われることが多いようです。

 

 

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