美容医療・アンチエイジング医療 / 美容外科

 ここでは、手術を行う美容外科についてご説明いたします。手術を行わない美容皮膚科についてはこちらをご参照ください

 

重瞼術・まぶたのタルミ修正術

 手術による重瞼術(二重まぶた手術)には、「埋没法」と「切開法」の2通りの方法があります。それぞれ長所、短所があり、特徴や結果が異なりますので、担当医と十分に相談してください。

(1)埋没重瞼術

 「上まぶた」に糸を埋め込み、皮膚と瞼板を固定します。この方法は固定した糸を皮下に埋没させるため、埋没法と言われます。比較的簡単で手術時間が短く、腫れも少ない(1週間以内)のが利点ですが、二重の固定力が多少弱く一重に戻ってしまうことがあります。

 特に、皮膚の厚い人や眼瞼に脂肪が多い人は、戻りやすい傾向が強いので切開重瞼術をおすすめします。また、比較的まれではありますが、埋没した縫合糸に感染が起きることがあります(この時は、糸を抜くしかないので、多くの場合一重まぶたに戻ります)。

(2)切開重瞼術

 「上まぶた」の皮膚を切開し、眼輪筋といわれる筋肉の一部を切除し(切除しても眼瞼には支障はありません)、眼瞼の深くにある瞼板あるいは眼瞼挙筋筋膜と皮膚を固定する方法です。

 切開法では一重まぶたに戻る可能性はかなり低くなります。しかし、手術時間が長くなり、埋没法より術後の腫れも大きく、やや長く(1-2週間)続きます。仕上がりは埋没法に比べ、若干はっきりした二重まぶたになる傾向があります。切開法では、できあがった二重まぶたを元に戻すのは難しいので、担当医と十分に相談して手術を決めてください。

(3)まぶたのしわやタルミ取り

 まぶたは皮膚の下に眼輪筋という筋肉があり、その下に眼窩脂肪が存在します。また、まぶたの皮膚はまばたきなどをうまく行うため身体の他の部分よりも非常に薄い構造をしています。このため、加齢により皮膚に「しわ」や「タルミ」ができやすく、下まぶたでは眼窩脂肪が張り出して目袋と呼ばれるタルミ状態になることがあります。

 「眉間のしわ」などはボツリヌストキシン(ボトックス・ビスタ®のみが厚労省の薬事承認を受けてます)の注射で改善されますが(効果は最長でも6ヶ月です)。目じりの小じわにもボトックス治療が有効です。

しかし、上まぶたのタルミ、しわや下まぶたの目袋は手術によってしか改善されません。なお、年齢と共に上まぶたが挙げにくくなる加齢性眼瞼下垂症については別項を参照下さい。

 

隆鼻術

隆鼻術用インプラント

隆鼻術に使用される
インプラント

 現在使用されている隆鼻材料としては、医療用シリコーン(シリコーン・プロテーゼ)が90%以上を占めています。

 その他には耳介軟骨(じかい なんこつ)や鼻中隔軟骨(びちゅうかく なんこつ)、肋骨、腸骨等の自家骨や、筋膜などが使われます。

 シリコーン・プロテーゼは加工が簡単である、挿入が簡単である、自然な硬さである、などの利点がありますが、人工物であるため感染などで露出することがあります。

 

フェイスリフト手術(顔面のたるみ矯正手術)

 欧米では100年以上前から盛んに行われており、既に確立された手術です。しかし、日本人を含む東洋人の皮膚は、厚くて弾力に富んでいるため、西洋人と同じ手術方法では効果が出にくく、また傷跡が目立ちやすいので、いろいろな工夫がされております。

 手術は、顔の皮膚を剥がして引き上げるため、顔面神経などを傷つけないようにします。またどの部位を重点的にひきあげるか、剥離の範囲など患者さんの希望や担当医の考え方で異なりますので、手術前によく話し合うことが大切です。 手術後は耳の周りや頬の感覚が一時的に鈍くなりますが、数ヶ月で回復します。また、手術後の腫れが2ヶ月ほど続くこともあります。

フェイスリフトの手術 フェイスリフトの手術

SMAS法によるフェイス・リフト術 (矢印:SMAS)

 最近では、顔の皮膚を剥がして引き上げるような大掛かりな手術は敬遠されがちで、スレッドリフトと呼ばれような、糸を使った引き上げ方法などが盛んになっております。しかし、このような簡単な手術では後戻りも早いので、それらの説明を良く受けた上で手術法を選んでください。

 

豊胸術

 乳房を大きくする豊胸術は、生理食塩水(生食水)バッグを用いる方法のほかに、シリコーンジェル・バッグといった乳房インプラントを用いる方法が一般的です。シリコーンバッグは1990年代に破損やもれによる弊害があるとされ、一時、アメリカなどでは使用が禁止になっておりました。

 しかし、その後、コヒーシブ・シリコーンジェルが開発され、仮にバッグの表面が破損しても内部のシリコーンが漏れ出る危険が少なくなったため、2006年11月、一部のシリコーンバッグの使用が米国FDAの承認を得ました。日本においては、厚生労働省の薬事承認を得ているものはまだありませんが、医師の裁量のもとで個人輸入して使用することができます(自費診療となります)。 一方、生食水バッグは安全性の面での問題は少ないのですが、生食水がもれて自然に乳房が小さくなってしまう、バッグの中の生食水が不自然な感じがする、などの欠点があり、最近ではほとんど使われなくなりつつあります。

  昔のシリコーンジェルバック

写真上:昔のシリコーンジェルバッグ

 表面破損すると内容物が漏れ出る弊害がある

  コヒーシブシリコーンバック

写真下:現在使われているコヒーシブ・シリコーンバッグ

 粘着性が強いため、表面破損しても内容物が漏れ出る危険が少ない

  一般に乳房インプラントは半永久的にもつ強い素材でできていますが、バッグ破損の可能性もありますので、その際は再度バッグを入れ替える必要があります。また、バッグは人工物ですので、人によっては硬くなることがあります(カプセル拘縮)し、年をとられてから人工物を埋入している不安などから、抜去を希望される方も少なくありません。

 また、乳房インプラントほど一般的ではありませんが、自己脂肪を吸引して採取し、乳房に注入する方法は自分の組織(脂肪)で豊胸できる大きな利点があります。しかし、注入技術によっては、脂肪がうまく生着しない場合があり、一回で移植できる量や生着の程度にも限りがあります。最近では、生着率を上げるため脂肪幹細胞を付加した脂肪移植法も開発されていますが、細胞処理室などの設備の整った施設が必要です(脂肪幹細胞付き脂肪移植による豊胸術の詳細はセルポートクリニック横浜のホームページをご参照ください)。

一般的な乳房インプラントの術式

 一般的には、シリコーンバッグを腋窩の皮膚切開あるいは乳房下溝の切開から、大胸筋下に挿入します。手術後、数日の圧迫固定をします。バッグは異物ですから、体に合わない場合もあります。違和感や疼痛など後遺症がある場合は、担当医に相談して下さい。また、バッグの劣化や破裂が起こることもありますので、定期的に診察をうけたほうがいいでしょう。

 なお、シリコーンバッグが乳癌の原因になることは無いとされております。

既に入れた異物を摘出する場合

 乳がんが疑われる場合やバッグの除去を希望される場合には摘出術を行います。さらに、摘出によって生じる変形や皮膚欠損に対して再建を希望される場合、どの方法が最も適しているかを担当医に十分に説明してもらい選択してください。 

 

乳房縮小術

 大きすぎる乳房は、肩こり、乳房裏面の湿疹など機能的な障害の他、多くは下垂をともなうため美容的な目的で縮小術が行われます。 日本では豊胸術が圧倒的に多いのですが、欧米では縮小術が古くより発達しており、さまざまな手術法が開発されております。基本的には、乳輪・乳頭の位置を上方にずらせて、乳房の下方のたるんだ部分を目立たないように切り取ります。

  乳房縮小術(術前) 乳房縮小術(術後)
  乳房縮小術(術前) 乳房縮小術(術後)

 

脂肪吸引術と除脂術

 脂肪吸引法は、肥満症患者の体重減少を目的としたものではなく、部分的に脂肪を吸引して体型の補正を目的としています。

上腕部の脂肪吸引術(術前) 上腕部の脂肪吸引術(術後)
術前の上腕部 脂肪吸引術後の
上腕部

  皮下の脂肪であればどこでも吸引可能ですが、一般的な部位は、頬部、頸部、上腕、腹部・腰部、臀部、大腿や下腿などです。手術前には、CTやMRIなどで脂肪の厚みの程度や筋肉層との関連などを調べることもあります。施行範囲などによって、局所麻酔か全身麻酔かが選択されます。

 全身的な基礎疾患や合併症がある場合は、脂肪吸引術の適応とはなりません。

 また場合によっては、体に負担がかかることもあります。当科では安全を重視して、一般的に短期入院治療となります。

 また、最近では、極端に減量された方の「皮膚のたるみ」が問題となっております。これは特に肥満者の多い欧米では非常に良く見られる現象ですが、日本人ではそれほど大きなたるみを見ることはまだまだ少ないようです。しかし、ここ数年間で患者さんがかなり増えてますので、極度の肥満に伴う減量では余剰皮膚の切除も必要となる方も増えているようです。

 

脂肪注入による顔面若返り術

脂肪注入用の器具
脂肪注入用の器具
(黄色に見えるものは脂肪です)

 自己脂肪注入は豊胸術にも用いられますが、老化による顔面の萎縮やしわの改善にも有効なことがあります。

吸引で採取された脂肪は、特殊な注射器で少量ずつ注入されます。一度に多量注入すると感染を起こしたり、嚢胞状態になったりしますので、注意深く注入する必要があります。脂肪幹細胞を付加するとさらに生着率が高くなります。

 

 

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